佐賀県西松浦郡有田町の県陶磁器工業協同組合で、有田焼のアメリカ市場開拓事業の成果報告会が実施された。本事業の一環として、佐賀県では北米最大級の見本市「ニューヨーク・ナウ」に、2018年の2月と8月、2019年の2月の計3回出展。
県の委託業者であるメイド・イン・ジャパン・プロジェクトが実施した市場調査では、アメリカでの有田焼の知名度はわずか12%。生活文化の違いから、食器のサイズや用途が日本と大きくことなることも課題として出てきた。
一方で、初回は2社3件、2回目は5社6件、3回目は5社13件と、出展回数を重ねるごとに徐々に受注も増えてきている。また、全ての回で受注を得たアリタポーセリンラボは、富裕層の会員制クラブで商品紹介の機会を得るなど、富裕層向けのビジネス展開としても成果が出ている。
成果報告会に参加した事業者から出た「国内需要が縮小する中、新市場開拓は不可欠。軌道に乗るには時間がかかるものの継続が必要」や「販路開拓には現地パートナーの存在が重要」といった意見は、有田焼以外の伝統工芸品や特産品においても、大いに参考になるのではないだろうか。
海外の見本市への出展は、特に小さな自治体にとってはまだまだハードルが高いかもしれない。しかし、アメリカにおける有田焼のように知名度がまだ高くはない伝統工芸品や特産品を海外の人々に知ってもらうには、見本市への出展は大いにその期待が持てる施策のひとつだろう。
●佐賀新聞LiVEの原文はこちら
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/360491
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