日本でも、フレンチを食べながらワインをたしなむということが一種のステータスだった時代がある。
その一つの要因として、関税や輸入コストの影響もあり、日本ではワインの価格が高くなりがちで、ハイエンドなフレンチレストランで味わう高級酒というイメージが定着していた。
同じように今、海外富裕層の間では日本酒がブームだという。和食が無形文化財になったことも後押しとなり、寿司屋などでたしなむ高級酒というイメージが定着し、海外では日本酒をたしなむことが一種のステータスになっている。
諸外国の成熟したマーケットでも、その価格は日本の3~4倍になるという。シンガポールでは、日本では手に入らない幻の日本酒を多く目にする。価格はもちろん日本での定価の3~4倍ではあるものの、プレミアム価格として市場に出ている価格よりはお手頃だ。このように、富裕層に直接販売している業者も増えている。
日本酒といえども、シャンパンやスパークリングワインのように微発泡のものもあれば、シャルドネを思わせる甘い日本酒もある。琥珀色のウイスキーを思わせる古酒などもあり多様だ。海外の富裕層には、純米大吟醸のようなクリアで澄み切った味わいの日本酒よりも、ワインやウィスキーのような熟成した深い味わいの日本酒が人気だという。
日本では今、数千円で飲める上質なワインも増えスーパーや酒屋で購入できるワインも増えてきている。海外富裕層から浸透した日本酒も、いつかスーパーでも手に入る用意なるのかもしれない。
参照:NIKKEI Style
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