京都の古民家が投機対象に

公表された路線価で、大阪国税局が発表した近畿2府4県では、京都市東山が上昇率トップとなった。このエリアでは、外国人観光客の急増で料亭や古民家を宿泊施設に活用する動きが活発化。海外の投資家の注目も集め、路線価に影響を与えたとみられる。

風情ある街並みが残る東山では、大正時代に建てられたとされる元料亭を東京の投資運用会社が富裕層向けホテルに改装。ハイアットホテルズグループは老舗料亭の敷地内に最高級ホテルをオープンする見込みだ。ゲストハウスなどを運営する不動産ベンチャー「レアル」(京都市)によると、京町家などの古民家を改装した施設のうち、半数近くが東山区に集中し、中国系の投資家や国内富裕層らが京町家などを買い占める動きもあり不動産価格が高騰している。

上昇率2位には神戸・三宮が入った。駅前周辺の再開発に伴う商業ビルの建設ラッシュの影響などもあり大幅アップとなったものの、駅前周辺に限られているため、低迷から脱却したとは言い難く一過性のアップである一方で、大阪ミナミは訪日客の増加から周辺地域にも掲載効果は波及しており、今後も上昇するとみられている。

参照:国税庁 路線価

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